都内の商社で経理を担当する山本さまは、さいたま市にある築35年の実家を売るかどうか、一人で判断を迫られていました。きっかけは、要介護3の認定を受けた父の、特別養護老人ホームへの入所です。
母はすでに亡くなり、妹も関西へ嫁いだため、空き家となった実家の管理と決断は、自然と山本さまの肩にのしかかりました。
「住んでいない家に、税金や保険の費用だけがかさんでいく…」そんな焦りと、「父名義のまま売れるのか、税金はどうなるのか…」という尽きない疑問の間で、立ち止まっていたといいます。
今回、クラウドハーツ・リアルエステートの「不動産売却コンサルティング」を受けられた山本さまにじっくりとお話をうかがいました。
代表 西田:
本日はお忙しいなか、お時間をいただきありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします。
山本さま:
よろしくお願いします。
親の家をどうするか悩んでいる方は多いと思うので、私の経験が少しでも役に立てばうれしいです。
お父さまの施設入所後、空き家になったご実家について、どのような相談をされたのでしょうか?

昨年の春に父が特別養護老人ホームへ入所して、さいたま市にある実家が空き家になりました。築35年の一戸建てで、土地は120㎡、駅からは歩いて15分ほどの場所です。
母は10年前に亡くなり、妹は関西へ嫁いだので、家のことを考えるのは自然と私一人になっていました。
夏を過ぎたあたりから、庭木がぐんぐん伸びて郵便受けもチラシで溢れ、これはもう放っておけないなと感じ始めたんです。
売るべきか、それとも持ち続けるべきか。一人で抱えるには判断材料が少なすぎて、秋口にクラウドハーツ・リアルエステートさんへメールで相談を申し込んだんです。
その後はオンラインと電話でやり取りを重ね、資料を見てもらいながら整理を進めていった流れです。
最終的には売却へ踏み出す決断をしましたが、そこにたどり着くまでには、いくつも越えなければいけない不安がありました。
ご実家の売却を考え始めた当時、どのような悩みや不安を抱えていましたか?
一番こたえたのは、住んでいない家に費用だけがのしかかってくる感覚でした。
固定資産税が年間で約11万円、そこへ火災保険の更新料も重なります。父の施設利用料は月々14万円ほどで、年金では足りず貯蓄を取り崩している状態でした。
家計の面で焦りが積み重なる一方、空き家そのものへの心配も尽きませんでした。
- 庭木が伸び放題で、隣の敷地へはみ出し苦情につながらないか気をもむ
- 人の出入りがない家は放火や不法侵入の的になりやすいと聞き、防犯が怖い
- 平日は決算業務で終電帰りが続き、そもそも見回りに行く時間がない
そして経理の知識はあっても、不動産の取引はまるで未経験でした。
譲渡所得税はどれくらいかかるのか、3,000万円特別控除は使えるのか、そもそも父名義のまま話を進めていいのか。疑問が次から次へと湧いて、頭の中がぐるぐるしていたんです。
試しに大手2社へ査定を頼んだところ、提示額に300万円もの差が出ました。どちらの根拠を信じればいいのか分からず、正直、途方に暮れました。
あのときの私の顔、きっと相当こわばっていたと思いますよ。
不動産会社ではなく、当方の不動産売却コンサルティングへ相談しようと思ったのはなぜですか?
クラウドハーツ・リアルエステートさんを知ったのは、以前に実家を売った会社の先輩からの紹介でした。「中立で相談できる人がいるよ」と教えてもらい、藁にもすがる思いで連絡したんです。
不動産会社の査定だけでは判断できなかったのには、はっきりした理由があります。査定してくれた会社は、どちらも「うちで売りませんか」という立場です。
つまり自社で契約を取りたいわけで、その数字が本当に妥当なのか、私には見極める物差しがありませんでした。
高いほうが得なのか、それとも高い数字で釣って後から下げる話なのか、疑い出すときりがなかったんです。
その点、クラウドハーツ・リアルエステートさんは売買の仲介をしない立場だと聞いて、ふっと肩の力が抜けました。
どこかの会社に誘導されるのではなく、私自身の状況に合わせて整理してくれる。そういう存在が、あのときの私にはどうしても必要だったんです。
コンサルティングを受けて、ご実家の売却についてどのようなことが分かりましたか?
まず、手元の資料をひととおり確認するところから始まりました。
見てもらったのは、次のような書類です。
- 登記簿の内容が分かる書類
- 大手2社からもらった査定書
- 固定資産税の納税通知書
父名義のまま話を進めていいのか不安でしたが、ここは丁寧に説明してもらえました。
売買契約や引き渡しは、原則として名義人本人が行う必要があるということ。
父は要介護3の認定を受けていて判断が難しい状況だったので、家族が代わりに手続きを進める仕組みについて、専門家へ相談する道筋を整理してもらいました。
そして一番知りたかった、査定額に300万円の差が出た理由。これは片方が近隣の成約事例を重く見て、もう片方が売り出し中の競合価格を基準にしていたからだと分かりました。
数字の裏側にある考え方の違いを聞いて、なるほどと腑に落ちたんです。
税金の面も整理してもらえました。3,000万円特別控除には、自分が住んでいた家を売るときの制度と、相続した空き家を売るときの制度の2種類があると教わりました。
私のように親から受け継ぐ空き家には、後者の「被相続人の居住用財産の特例」が関わってきます。
ただしこの特例は、原則として昭和56年5月31日より前に建てられた家であることや、売却の期限など、細かい条件がいくつもあると聞きました。
築35年の実家がどこまで当てはまるのか、思い込みで進める前に立ち止まれたのは、大きな収穫でした。その上で、売却する道だけでなく、賃貸に出す道や当面持ち続ける道まで並べて示してくれたんです。
「山本さんにとって、家計の重荷を軽くするのが先ですか?それとも高く売り切るのが先ですか?」
この問いかけが、いまでも印象に残っています。
最終的にどのような売却方法を選び、何が決め手になりましたか?
最終的には、地元密着型の不動産会社へ仲介を頼み、買主を一般公開で募る売り方を選びました。
早さを優先する買取も検討しましたが、価格が相場より下がりやすいと知り、いったん仲介で挑戦することにしたんです。
売り出し価格は、近隣の成約事例を確認しながら2,180万円に設定しました。売り出しの時期は、問い合わせが動きやすいといわれる年明けの2月に合わせました。
決め手になったのは、複数の会社を比較する物差しを西田さんからもらえたことです。
- 査定額の根拠を、成約事例まで踏み込んで確認する
- 担当者が空き家管理の相談にのってくれるか見る
- 売却後の税金まで見据えて話ができるか確かめる
ここははっきりさせておきたいのですが、西田さんが会社を決めてくれたわけではありません。判断材料をそろえてもらった上で、最後にどの会社へ託すかを選んだのは、私自身です。
自分で決めたという実感があるから、いまも迷いなく前を向けている気がします。
ご実家の売却はどのような結果になり、現在の状況はいかがですか?
現在は買主が見つかり、引き渡しに向けた手続きを進めている段階です。売り出しから約2カ月で、2,050万円で買いたいという申し込みが入りました。
売り出し価格から少し下がりましたが、事前に「この範囲なら納得できる」と決めていたので、落ち着いて対応できました。
うれしかったのは、家計の重荷が目に見えて軽くなったことです。
- 年間約11万円の固定資産税と、火災保険の更新料を今後払わずに済む
- 売却で得たお金を、月々14万円の施設利用料に回せるめどが立った
- 庭木やチラシに気をもむ心労から、ようやく解放された
決算業務で終電帰りが続く中、空き家のことが頭の片隅から消えたのは本当に大きいです。手続きが全部終わるまで気は抜けませんが、あの重たい気持ちはもうありません。
コンサルティングを受けて、率直にどのように感じましたか?
正直に言うと、相談する前は少し身構えていました。中立をうたっていても、結局どこかへ誘導されるのでは、と疑う気持ちがあったんです。
でも実際は、売らない選択肢まできちんと並べてくれて、その疑いは杞憂に終わりました。
一方で、想定と違った点や手間もあったので、そこも正直にお伝えします。
- 自分で資料をそろえる作業は、仕事の合間だと地味に大変だった
- 税金の細かい判断は税理士へ、という案内で、窓口が一つで完結はしなかった
- 相談してすぐ答えが出るわけではなく、考える時間はそれなりに必要だった
ただ、これらは中立の立場ゆえの丁寧さの裏返しだと、いまは受け止めています。その場で「こうしましょう」と即決させない姿勢が、かえって信頼につながりました。
しいて改善を望むなら、税理士との橋渡しをもう一歩踏み込んでもらえると、もっと心強かったかなと思います。
親の施設入所をきっかけに、空き家になった実家の売却で悩んでいる方へ伝えたいことはありますか?
同じ立場の方へまず伝えたいのは、一人で抱え込まないでほしいということです。私は妹も遠方で、気づけば全部を自分で背負っていました。
でも、家計の負担も、税金の疑問も、会社選びの迷いも、誰かに整理してもらうだけで驚くほど軽くなります。
特に、査定額に大きな差が出て戸惑っている方は、その数字を鵜呑みにしないでほしいんです。高い安いだけでなく、なぜその金額なのかという根拠まで見て初めて、本当の比較ができます。
- 毎年の維持費を書き出すと、迷っている時間そのものが損だと実感できる
- 査定は根拠となる成約事例までそろえると、高く釣る営業を見抜ける
- 名義や税金は手続きの直前だと間に合わないので、早めに専門家へ回す
親の家は、思い出も事情も詰まっていて、割り切るのが難しい場所です。だからこそ、感情と数字を切り分けて考える手助けをしてくれる存在が、そばにいると心強いです。
焦らず、でも先延ばしにしすぎず。同じ悩みを抱える方に、そう伝えてもらえたらと思います。
代表 西田:
本日はありがとうございました。
一人で背負い込んでいたものを、数字と気持ちに分けて整理していく過程が、山本さまの言葉から伝わってきました。
山本さま:
こちらこそ、最後まで私のペースに付き合ってもらえて感謝しています。
あのとき相談していなかったらと思うと、ぞっとします。
今日は話せてよかったです。ありがとうございました。
【今回お話を聞いた方】

[名前]山本さま(仮名)
[年齢]42歳[居住地]埼玉県
[家族構成]父・妹(関西在住)
都内の商社で経理職として働く一方、要介護3となった父の施設入所をきっかけに、空き家となった築35年の実家の管理を担う。施設利用料や固定資産税などの負担が重なるなか、父名義のまま売却できるのか、税制上の特例を使えるのか分からず悩んでいた。大手2社の査定額に300万円の差が出たことからクラウドハーツ・リアルエステートへ相談し、中立的な助言を受けながら売却方法を整理。最終的には自身で納得できる方針を選び、実家の売却を進めた。
※写真はイメージです。
【取材・編集について】
- 取材対象:不動産売却コンサルティング利用者
- 取材方法:オンラインインタビュー
- 確認資料:相談時の記録、査定書、登記簿の内容が分かる書類、固定資産税の納税通知書
- 匿名加工:プライバシー保護のため氏名など一部の情報を変更
- 内容確認:公開前に取材対象者および代表の西田が確認
